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むくんだ女性

むくみが酷いと、実際よりも太く見えてしまいます。

逆に言えば、むくみがなくなれば3割ぐらいスリムに見えるようになります。

では足のむくみ、顔のむくみ、一体どうして体がむくんでしまうのでしょう?
このコラムでは、むくみの原因と対処方法についてご説明します。

むくみとは?

むくみとは、水分が皮膚の下へ必要以上に溜まっている状態をいいます。
(医学的には浮腫”ふしゅ”という言葉を使います)

人間の体は、心臓から送り出された血液が動脈を通って体のすみずみまで栄養を運んでいます。
しかし直接血管から細胞に栄養が送られるわけではなく、毛細血管から水分(間質液)を染み出させることで細胞に栄養を渡します。

血管と細胞は間質液でやり取りする

染み出した水分は静脈リンパ管で回収してまた心臓まで戻すのですが、この回収が上手くいかないと染み出した水分が皮膚の下に残ってしまいます。
また回収量に問題がない場合でも、染み出す水分の量が多すぎると同じ問題が起こります。

間質液の循環に問題がある状態

要するに、染み出す水分の量と回収する水分の量のバランスが崩れると体のどこかに水分が溜まってしまう、これがむくみというわけですね。

むくみの原因と対処方法

血が薄い

貧血イメージ
日本人女性のほとんどは貧血たんぱく質不足です。

貧血とは体の血が足らない状態ですが、当然血管の中の血は薄くなります。

また、たんぱく質不足のせいで血中のたんぱく質濃度が低くなります。
これも「血が薄い」状態です。

「血が薄い」と体は血を濃くするために、血液の中の水分をどんどん血管外に染み出させます。
そうなると一応血は濃くなるわけですが、周りの細胞はどんどん水分が増えてしまいます。

これが女性のむくみで一番多い状態です。

血を作るためには「鉄」ビタミンB群」「たんぱく質」が必要です。
たんぱく質は毎日90~120g摂りたいところです。



筋肉が弱い・運動不足

筋力不足

むくみの二番目に大きな原因は筋力不足です。

心臓がポンプのように全身へ血液を送り出し、そして送り出した血液を心臓まで吸い上げています。
しかし、送り出した血液を吸い上げるには心臓の力だけでは足りません。

なぜかと言うと、送り出した血液を心臓に戻すには重力に逆らわなければいけないからです。
(足が特にむくみやすいのは重力の影響を受けやすいからです)

そこで筋肉もポンプの役割を果たすことで、静脈やリンパ管から心臓に水分を戻します。
筋ポンプ作用

この筋肉ポンプの力が弱いと、十分な量の水分が心臓に戻れずむくみます。

逆に、筋トレをすれば筋肉のポンプ作用が高まり血流が活発になります。
また筋トレをしていると心臓も鍛えられるので、心臓自体のポンプ作用も高まります。

むくみを改善したければ筋トレをしましょう。

むくみによく効く筋トレ種目は次の3つです。

1.スクワット

スクワットで下半身全体を鍛えることが出来ます。

水分の循環には下半身の筋肉の力が重要ですので、スクワットはピッタリのトレーニングと言えるでしょう。

2.カーフレイズ

カーフレイズはふくらはぎを重点的に鍛えることが出来ます。

ふくらはぎは『第二の心臓』と呼ばれるほど足のポンプ作用に関係しています。
足のむくみが酷い方はふくらはぎを鍛えてあげましょう。

※自宅で行う場合は階段の段差を利用するとよいです。また、壁に手をあてて行うとバランスを崩しません。

3.逆腕立て伏せ

逆腕立て伏せは二の腕や手がむくみやすい方に有効なトレーニングです。
二の腕(上腕三頭筋)は普段使わない筋肉ですので、鍛えてあげると結果が目に見えやすいです。

呼吸が浅い

深呼吸する女性

水分の循環には呼吸ポンプも関わっています。
横隔膜が上下することで、静脈やリンパ管が流れやすくなるのです。

呼吸が浅いとこの呼吸ポンプの作用が弱くなりますので、定期的に深呼吸をするようにしましょう。

また猫背だと呼吸が浅くなりやすいので、猫背を矯正するのも有効です。(猫背を矯正するには?

さらにインターバルトレーニングをすれば、呼吸だけでなく心臓も鍛えられます。

インターバルトレーニングとは、短時間の全力運動と休憩(インターバル)を交互に繰り返すトレーニング方法です。例えば20秒全力で走って、20秒休憩をします。その後また20秒全力で走って、20秒休憩します(合計8セットする)。こうすることで心臓や肺の機能が限界まで鍛えられます。また脂肪も燃焼しやすくなります。

トランポリンを使えば自宅でもインターバルトレーニングが出来ます。
またトランポリンの上下運動自体にも、水分を循環させてむくみをとる効果があります。

立ち仕事・座り仕事で足がむくむ

座りっぱなしの女性

立ったり座っている状態では、体中の水分が重力に従って足側に落ちてきます。
ですから夕方に足のむくみを感じるのは自然なことです。

ただ立ちっぱなしや座りっぱなしの仕事だと足が酷くむくみます。
足のむくみが酷くなりすぎると、静脈の弁が壊れて血液が逆流することもあります。
いわゆる静脈瘤ですが、酷い場合は手術が必要です。

下肢静脈瘤

そうならないように、足の筋肉を鍛えたり着圧ソックスを使いましょう。

着圧ソックスは足の下から上に圧をかける構造なので、筋肉の代わりに水分を押し上げてくれます。

着圧ソックスの説明


また、立ち仕事の方は休憩時間に寝転がって足を高くしましょう。
足に溜まった水分が心臓まで戻ってきます。

座り仕事の方は、座りっぱなしにならないように注意しましょう。
1時間ごとに立って少し歩いたり、スクワットをすると足がむくみにくくなります。

塩分の摂り過ぎ・栄養不足

塩分の多すぎる食品

体内の塩分濃度が高くなりすぎると、血管の外に水が染み出しやすくなります。(浸透圧の関係)
ですからスナック菓子など塩分の高い食品を控えましょう。

カリウムには余分な塩分を体外に排出する効果があるので、必要であればカリウムを摂取します。
カリウムの多い食品・食べ物と含有量一覧 – ビタミネ

また、カルシウム・マグネシウム・ビタミンB1・タンパク質が不足しても、むくみやすくなります。

汗をかきすぎている

汗のかきすぎ

汗をよくかく方もむくみが酷くなります。

なぜなら、大量に汗をかくことでミネラルも体外に出ていくからです。
汗にはナトリウムやカリウムなどのミネラルが含まれているのですが、これらが不足すると体内の浸透圧調整が上手くいきません。

だから余計むくみやすくなります。

ですからむくみ対策に汗を大量に流すのは逆効果です。
特にサウナやホットヨガへ頻繁に行くと、汗腺が発達して汗っかきの体質になってしまいます。

顔がむくむ

顔のむくみ

朝起きた時に顔がむくんでいるのは正常な状態です。

床に寝ると体が水平になるので、足にたまっていた水分が顔まで戻ってきます。
そのせいで寝起きに顔がむくんでいると感じるのです。

しかし昼間や夕方に顔のむくみが気になるという方は、アルコールの飲み過ぎではないでしょうか?
アルコールを飲み過ぎると水分の循環が上手くいかず、むくみの原因になります。

また糖質の摂り過ぎや、顔の筋肉が弱かったり、頭皮が固くても顔のむくみに繋がります。
(顔の筋肉を鍛えたい方は小顔になるにはというコラムを読んでください)

生理中にむくみやすい

生理中の女性

生理中は尿の量が減りますので、体外に排出される水分量が減ってむくみます。

生理中にむくむのはごく自然なことですが、気になる方は利尿作用のあるコーヒー・お茶を飲むとよいでしょう。

カフェインが気になる方はゴボウ茶がおすすめです。ゴボウ茶に含まれるイヌリンは、利尿作用の他にもむくみ改善効果があります。
他のノンカフェイン飲料ですとルイボスティーもおすすめです。

病気

甲状腺機能低下症

甲状腺

甲状腺機能低下症は女性に多い病気です。

甲状腺は代謝をコントロールするホルモンを作っていますが、このホルモンが不足するとむくみやすくなります。
この病気によるむくみは指でへこませても戻ってこないのが特徴です。(粘液水腫)
粘液水腫

むくみの他にも『眠気・倦怠感・記憶力の低下・声がかすれる』などの症状がありましたら、甲状腺機能障害の可能性が高くなります。
当てはまる方は一度甲状腺専門外来を受診してください。

心臓の力が弱い

調子の悪い心臓

心臓の力が弱いと心臓ポンプの作用が低いので、当然むくみやすくなります。

心臓の病気には、心筋梗塞・狭心症・僧帽弁狭窄症・肺動脈弁閉鎖不全症・心筋症などがあります。

運動不足ではないのに血圧が極端に低いという方は、一度病院で検査を受けてください。

(逆に高血圧すぎてもむくみの原因になります。血圧が高いと血管から染み出す水分量が多くなるからです)

肝臓の問題

肝臓の問題

肝臓で作られるアルブミン(Alb)というたんぱく質があります。

このアルブミンは水分を保持しやすくする成分ですが、これが不足すると必要以上に血管から水分が染み出してしまいます。
その結果としてむくみます。

肝臓の機能が弱るとアルブミン量が低下するので、お酒をよく飲む方は注意しましょう。

アルブミンが不足しているかどうかは血液検査でわかります。

腎臓の病気

腎臓の問題

腎臓は尿を作って老廃物を体外に排出する働きがありますが、体内の水分調節もしています。
ですから腎臓の機能に問題があるとむくみの原因になります。

腎臓の病気は腎不全ネフローゼ症候群がむくみに関わってきます。

薬の副作用

薬

薬を服用されている方は副作用でむくむ場合があります。

降圧剤・血糖値降下剤・ホルモン剤・ステロイド剤・甘草などが代表的な薬です。

なぜこれらの薬でむくんでしまうかと言うと、ナトリウムの排出を妨げる・カリウムを排出させてしまう・利尿を妨げるなどの副作用があるからです。

あまりにむくみが気になる場合は処方してもらった医師にご相談ください。

病気ではない・原因がわからない場合

病院の検査では数値の異常がなかったり、色々と努力したけれど酷いむくみが改善しないという方も多々いらっしゃいます。
その場合は、病気というほどではないけれど体の機能が悪くなってしまっているのかも知れません。

そういった方は漢方薬で体質改善を試みるのも一つの手段です。
漢方薬
ただしどの漢方薬があなたの症状に合うかは非常に難しい問題です。
自己判断や素人の言葉を鵜呑みにせず、漢方の専門医に相談してください。

漢方薬のカタログだけ見て処方される医師もいるので、問診・触診をしっかりしてくれる専門医を探してください。

まとめ

むくみで大事なのは次の4つです。

1.血液を濃くするために、鉄とたんぱく質を摂る

2.体内の水分循環が上手くいかせる

3.筋肉をつけることで水分循環を助ける

4.ナトリウムのとり過ぎやカリウム不足に気をつける

ただし病気の疑いがある方は、ご自分で判断せずに一度病院に行ってくださいね。

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